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簡易用語集

あがき
鍵盤の高さを調整することを「鍵盤ならし」といいます。
鍵盤の沈む深さはには規格が決まっており、一般的には10mmとされています。技術者用語で「鍵盤あがき」とも言われています。

楽器店にて購入されたピアノは、この調整が全て完了された状態で出荷されますが、ユーザー宅にて長年弾かれることにより、「ならし」や「あがき」が基準値より若干変化します。中間部のよく弾くあたりの鍵盤は少し下がり気味になり、最低音部や最高音部のあまり弾かないセクションは出荷時の寸法からあまり変わっていない状態となり、調整が必要となってきます。

ピアノの調整の第一段階としてはこの「鍵盤ならし」と「あがき」が基本となります。
アイボリー

一般的には「象牙」を表す英語ですが、ピアノ業界では「ピアノの白鍵(鍵盤の白い部分)に使用されている象牙」のことを言うときに使います。
象牙の鍵盤は肌触りと吸汗機能に特徴があります。ただし、手入れを怠ってしまうと、黄ばんだり、ひびが入ってしまうことがあるため注意が必要です。
白鍵には古くから象牙が使用されてきましたが、象牙の入手が困難になった今では、より安価なアクリルが使用されることが多くなっています。

アクション

鍵盤の動きをハンマーに伝えて打弦する仕組みのこと。
ピアノは鍵盤を叩くと、ハンマーが連動して弦を叩き音が出ます。
アクションは1鍵当り約80点ものパーツで作られています。
演奏者の思い通りに音の強弱、長短、大小などコントロールし、ひとつひとつの音を生みだすのがアクションです。
機械的に正確な運動をすることが要求される重要な部分です。

アグラフ

グランドピアノの低・中音域に必須の部品。
大きさは8ミリ角くらいで中心部に弦を通す穴が開いている。ピアノの弦を中心の穴に通して調整することで、弦の向きや角度を最適化できる方式。
アグラフを使うと、ピンが曲がったりしても音程の基本となる弦長が変わらないため、音が安定する。
通常は真鍮を用いることが多い。音律の保持を良好にして澄んだ音色を持続させる効果がある。アップライトピアノでは一部の高級機種に採用され、低音部のみ、また、総アグラフといって全弦に採用されているモデルもある。(通常はプレッシャーバーが使用される)。

アコースティックピアノ

アナログ的に音を出す生楽器としてのピアノのことを言います。
ピアノの歴史の中で進化してきた完成度の高い楽器です。自然で豊かな響きがあり、弦の共鳴作用や倍音による「生の音の魅力」を楽しめます。また、弾き方によって無限の演奏表現が可能です。
特徴としては、アクションという打弦機構によりハンマーが弦を打ち、その振動が駒から響板へと広がることにより、楽器全体が共鳴体となり、豊かで複雑な響きが生まれます。
タッチは約5,500個もの精密な部品から成るアクションと呼ばれる打弦機構が、指先の微妙な動きをハンマーに伝えます。手に自然についてくるタッチです。
音色は弾いていない弦も自然に共鳴してくれますので、複雑な効果をもたらし、弾き方によって音色、音質が変化します。この変化が弾き手の表現力を豊かにしてくれます。
特徴は音が鳴りはじめてから消えるまで、長い時間をかけて減衰していく楽器です。また、タッチの強弱によって音量だけでなく、やわらかい音からするどい音まで音色が変化することで豊かな表現力を生んでいます。
耐久性は磨耗部分の取り替えや定期的な調整が出来ますので、長期間の使用が可能です。

アップライトピアノ

縦型のピアノのことを言います。音域はグランド・ピアノと同じものが一般的ですが、弦が床に対して縦又は斜め方向にセットされています。打弦構造(ハンマー)の原理はほぼ同じですが、配置はグランド・ピアノと90度異なるため、打弦後のハンマー戻り時間がグランド・ピアノより長くかかるのが特徴です。
一般家庭のレッスン用、趣味用から学校での音楽教育用まで、広く愛用されています。
サイズは3種類あります。112cmタイプが最も背が低く、コンパクトなタイプで、部屋の中に設置した際にも圧迫感が少なく、リビングや子供部屋など設置場所を選びません。
121cmタイプは、高さを押さえたコンパクトタイプです。限られた 響板 面積のなかでも充分な弦長が確保できるように、オーバーハング方式の長駒を採用しています。
131cmタイプはアップライト本来のスケールデザインで設計された、音質重視のタイプです。 弦の長さや、響板の大きさに余裕を持たせることで、豊かな響き・ ダイナミックレンジの表現が可能です。

アフタータッチ

ジャック脱進後の鍵盤の感触のこと。
1mm−3ミリの間隔で調整されることが多い。アフタータッチは、グランドピアノの鍵盤を押し下げる途中に「カクン」と引っ掛かる感覚のことをいい。 ハンマーが完全に元の位置に戻らなくても次の音が打てるという機能で、素早い連打や微弱音で余韻を残して演奏する時などに活躍する。

アプスコ(APSCO)

アメリカのピアノ調律工具の老舗メーカー。
現在はシャフ・アプスコ。ピアノ調律師や技術者などに豊富な商品を提供している。

アベル(ABEL)

ドイツの伝統的な技術を誇る世界的なピアノハンマー専門メーカー。 ハンマーヘッドが有名。

アンダーフェルト

ハンマーフェルトに弾力を持たせるための内側にあるフェルト。
理想のハンマーは、フェルトの表面は柔らかく、内部にいくほど硬くすることである。フェルトの下にもう一枚フェルトを巻いたアンダーフェルトは、ハンマーの内部をより硬くすることができ、特に低音部では重量を持たせている。いっそう豊かな音量と響きが得られる特徴がある。

インシュレーター

防振、防音効果の高いピアノの脚の下に敷く材。
ピアノのキャスター受けが深く、地震発生時等にピアノキャスターの脱輪を防ぎ、ピアノの暴走を防止する役割りを持っています。

ウィペン

鍵盤の動きをハンマーに伝える部品。
鍵盤を押すことにより生じた運動がキャプスタンを通してこのウィペンへ伝わる。
ウィペンはそれより上に付いている部品を支えている土台のような役割。 グランドピアノではサポート(レピティションレバー部分)とも呼ばれている。

ウェッジ

くさびと言う意味で、ピアノ調律の際不要な音(弦)を一時止めておく工具の総称です。形がくさび状をしているのでこの名称があり、ゴム製やフェルト製などがあります。

ウール

羊毛のこと。
ピアノのハンマー、ダンパー、バット、鍵盤筬、レギュレーティングレールにフェルトが使用されている。

エムラロン

潤滑剤のこと。ピアノのアクション(機械部分)や鍵盤周辺に使用される、PTFE(フッ素樹脂)を主成分とした乾燥皮膜潤滑剤。

オーバルキーピン

フロントキーピンの別称で、オーバルピンとも呼ばれている。
鍵盤の横ブレを防ぐため前部でガイドするピンで、オーバル(楕円)形であるため、そう呼称される。

筬(おさ)

鍵盤の下の部分。
鍵盤が取り付けてある木材部品の事を指します。経年により、反りなどの変形が起こると、音質、音量に悪影響を与えます。

親板

アップライトピアノの左右の側面部分の事を指します。

音叉

ピアノの調律時に音程を合わせる為の器具。
全体的にU字形をしており、底部に柄がついている。

かんざし

ペダルの軸受け。ペダルの動きを支える重要な部品で、樹脂製が多く経年劣化で割れやすい箇所です。

カワイ

創立80年以上歴史を持つ日本の老舗ピアノメーカー。

キャスター

ピアノ下部の脚部分に取り付けてある部品、ピアノを移動させる為の車輪のこと。

キャプスタンボタン

鍵盤の動きをウィペンやサポートに伝える部品のこと。

クラウン(湾曲構造)

ヤマハの「クラウン」技術は、響板に持たせる「湾曲(アーチ)」構造の事。「反り」
アップライトではピアノの手前がわに、グランドピアノでは上方に適度な反りを入れてあります。

グランドピアノ

平型ピアノ。
地面と水平に弦が張ってあり、音の深さ、音色の豊かさに富んでおり、コンサートホールなどで使われる3m位のものから奥行き150cm程のものまで各メーカーから多数の製品が出ている。

コンソールピアノ

高さが110cm前後の小型のアップライトピアノ。厳密にはアクションが鍵盤に直に載っているピアノ。

側板

グランドピアノの側面の部分。グランドピアノは支柱と側板、フレームとが一体となり、弦の張力をしっかりと支えています。

グランドピアノにある放射型支柱の框側支点の事です。

響板

弦の振動を増幅し、豊かで心地よい音色を生み出す「ピアノの心臓部」と呼ばれる木製の薄い板(約6-13mm)です。スプルース(トウヒ材)などでできています。

響棒

音を増幅する「響板」の裏側に接着された木製の棒です。主な役割は、約20トンもの弦の張力に耐える響板の強度補強と、振動を響板全体に均一に伝える伝導補助です。響板のクラウン(湾曲)を保持し、音の持続性や豊かな響きを生み出す重要部品です。

サイドベアリング

駒ピン(Bridge Pin)の事。弦に適切な「サイドベアリング(横圧・側圧)」を与えるための重要な部品です。

サイレントピアノ

消音ピアノ。
アコースティックピアノでありながら、ペダルやレバーの「ワンタッチ操作」で音が消え、ヘッドホンやスピーカーから音を出すことができるピアノ。

サスティンペダル

ダンパーペダルとも呼ばれる一番右のピアノペダルのこと。
サスティンとは音を伸ばすと言う意味。

シンセサイザー

電子的にさまざまな音を合成して作り出す電子楽器。

ジャック

鍵盤の動きでハンマーバットを突き上げてハンマーに伝える部品。

スタインウェイ

Steinway & Sons。
世界的なアメリカ、ニューヨークで設立されたピアノメーカー。ニューヨークとドイツハンブルグで製造されている。

スプルース

弦を張ってある下に貼り込まれた木目のまっすぐな板に使われることが多い木材。
マツ科トウヒ属の常緑針葉樹。

スプーン

アップライトピアノで、ウィペンに取り付けられているスプーン型の金属部分。
ダンパーを動作させるパーツ。

セント
ピアノにおける「セント」とは、音の高さ(ピッチ)のズレや音程の細かな違いを表す単位。平均律の半音を100等分した、音程の単位。半音は100セント、全音は200セントとなる。平均律(ピアノの一般的な調律)において、半音(ドとド#など)を100等分した値が1セントであり、1オクターブは1200セント(100セント×12半音)です。調律において、音がどれくらい下がっている(ズレている)かを客観的に判断する基準として使われます。

 

ソフトペダル

ソフトペダルはピアノの左側にあるペダルで、音量や音色を柔らかくする役割があります。グランドピアノではハンマーが右にズレて弦を叩く本数が減り(シフトペダル)、アップライトピアノではハンマーが弦に近づくことで音が小さくなります。主にピアニッシモや繊細な表現に用いられます。

ダンパー

弦の振動を止める装置。フェルトで弦を押さえて振動を止め、音を消す重要部品です。右側のペダル(ダンパーペダル)を踏むと全てのダンパーが弦から離れ、音を長く響かせます。通常、高音域にはダンパーがなく、音が自然に消える構造です。 弱音器とは別意。

ダンパーペダル

ピアノの一番右のペダル。
踏むとダンパーを開放して音の余韻を延ばす。

チッピング

張弦時、弦を弾いて音程を合わせていく作業。

チューニング

ピアノの調律、音程を正す作業の事。
ピアノは温度・湿度の変化、設置場所、使用状況など、年月の経過とともに音程が変化してきてしまう。
定期的な調律はピアノの寿命にも大いに関係してくる。
調律は専門の知識を持った「調律師」が行う。

チーク

ピアノの外装化粧板に用いられる木材。マホガニーと並ぶ優良高級材として様々な用途に用いられている銘木。東南アジア産で褐色で縞目の美しい外観と温かみのある雰囲気が特徴。

調律

ゆるんできてしまった弦などをピアノが奏でる音を正しい音階に合わせること。ピアノの弦には、非常に大きな力がかかっているため、丁寧に扱っていても音に狂いが生じます。正しい音階を維持するためには、年に1から2回調律を行うのが一般的です。

ならし(鍵盤ならし)

鍵盤の高さを一直線に揃える作業。

ならし定規

鍵盤ならし(鍵盤の高さを揃える)を行う時に使用する工具。
高さを揃えることで、音色のバランスも整える事ができるようになる。

のり紙

フレンジに0.何ミリという薄い紙を貼り付けて各部品の動きを正しく修正する。

猫脚

ピアノ本体やピアノの椅子に使われている、猫の脚のように曲線を描いたデザインのこと。

練駒(ねりごま)
駒のカーブに合わせて、薄い板を貼り合わせて、一つの長駒にしたものを練駒という。
端から端まで木の流れがきれいに揃い、スムーズに弦の振動が響板へ伝わるようになる為、ピアノ全体の音質に良い影響を与える。
膠(にかわ)

動物の骨などを煮出し作った接着剤。
この接着剤が過乾燥などに木材部品が収縮し接着がはがれた状態となると「膠切れ」となり、雑音を生じる原因となります。

ハンマー

ピアノの内部の槌の形のような形のフェルトで弦を打って振動させ、音を生みだすための部品。
ハンマーヘッド、ハンマーウッドとも呼ばれる。

ハンマーフェルト

ピアノの弦を打弦するハンマーヘッド部分のフェルト。
音色非常に大きく関わっているパーツで、これが摩耗したり変質してしまうとうまく弾けなかったり、音程や音質がくるってしまう。

ハーフペダル

ペダルの踏み具合でビブラート(ヴィブラート)に似たような音響効果などを狙う奏法、またはその状態。

バランスピン

鍵盤のシーソー状運動の支点となるピンのこと。

バーチ

カバノキ科の広葉樹。木目のピアノで使われる樹木の種類。

淡いピンクや白色の優しい色合いと滑らかな木肌が特徴の木材。きめ細かく丈夫。経年変化で飴色に馴染んでくる。

ヒンジ

ピアノ本体で使われている蝶番のこと。

ビブラート

声楽や器楽演奏などで、音の高さを細かく上下に震わせることをさす。ピアノの場合はペダルを半分ほど踏み込むことでビブラートがおこる。

ピアニッシモ

楽譜に使われている音楽記号の一つ。
演奏方法の強弱を表す記号で、「更に弱く」、「ごく弱く」といった意味で使われる。

「pp」と表記される。

ピッカー

ハンマーフェルトに針を差し込んで音を均一にする作業に用いる工具です。

ブッシングフェルト

鍵盤はてこの動きをするため、支える金属と木がこすれる部分にフェルトが貼ってあります。
木部と金属部分の円滑な運動を助け、同時に雑音を防止するためのこのフェルトがブッシングフェルトです。
雑音なくスムーズに上下するために、大切な働きを担っています。

フェルトの厚さは、ピンの太さとの関係を見て適当なものを選びます。

むくり

響板の断面が弓状にふくらんでいる状態の事で、
響板の裏側には響棒が接着されており、響棒は個々に違った太さを持ち響板のむくりを裏側から支えています。

マフラー

弱音器。

弦とハンマーの間にフェルトを配置して、ハンマーが直接叩くのでなく、フェルト越しに弦を叩き弱い音をだします。(真ん中のペダルを踏んで固定して使用)

マフラーペダル

アップライトピアノにある中央のペダル。
ペダルを踏んで固定すると、弦とハンマーの間にフェルトの幕が入り、フェル越しにハンマーが弦を叩くので小さい音になります。

マホガニー

木目ピアノで使われている樹木の種類。
硬く狂いづらいので 、高級木材として高級家具やギターにも用いられている。

ミュージックワイヤー

ピアノだけに使われる高純度の炭素鋼から作られた鋼の弦のこと。
ピアノ線とも言うが、工業に用いられるピアノ線とは規格や製造工程が異なる。
一台のピアノには220から230本の弦が用いられ、1つの音に複数の弦が張られている。

メゾピアノ

楽譜に使われている音楽記号の一つ。
演奏方法の強弱を表し、「やや弱く」と言う意味。

「mp」と表記されている。

メトロノーム

一定の間隔でリズムを刻み、ピアノやバイオリン、その他のいろいろな楽器でテンポを合わせる為に使用する音楽の用具。

三つ割り

調律・整調工具。弦の巻き口をすくい上げる用途と、3本の弦の間隔を均等にそろえるのに使います。

 

ヤマハ

ピアノ製造や伝統的な楽器事業メーカー。
国内から海外まで、非常に知名度のあるピアノメーカーとして知られています。
楽器事業以外にもスポーツ用品、自動車部品など様々な分野に事業展開しているメーカーです。

ユニコン

ピアノユニコン(ヤマハ)は、ピアノ塗装面に使われる艶出し剤のこと。
手あかや汚れをスッキリ取り、美しい光沢に仕上がります。
また、お手入れ後は表面を保護し、ホコリや手あかが付きにくくなる効果があります。

ユニバーサル・ロー

国際基準音程。A=440Hzと定められています。。中央の「ラ(A4)」の音を1秒間に440回振動する(440Hz)に設定する基準であり、現在のピアノ調律や楽器演奏における世界的な標準規格を指します。

ユーロピアノ

ドイツ製、フランス製ヨーロッパ高級鍵盤楽器の日本総代理店。現在は(株)ベヒシュタイン・ジャパンに社名が変更されている。

有効弦長

(ゆうこうげんちょう)

弦が音を出して振動しているところの長さのこと。(駒とベアリングの間)

ラウドペダル

ダンパーペダルのこと。

リバーブ

残響効果のこと。
発音を停止しても音が鳴り響いている現象を言います。

リム

ピアノの側板。

主にグランドピアノの場合を指します。

レギュレティングボタン

ジャックが脱進する時に、小ジャックが接する部品。

ロイヤルジョージ

イギリスにあるハンマーフェルトの有名なメーカーです。

ローランド

日本の電子楽器メーカーで、電子ピアノや、シンセサイザー、多様なデジタル楽器があることで有名です。

ワイヤー

「弦」のこと。ピアノに使用されているワイヤーは、ミュージックワイヤーと呼ばれ、最高品質の鋼が利用されています。

ワニス

ニス。透明な皮膜を形成する塗料の総称。天然または合成の樹脂や乾性油などを溶媒に溶かしたもの。

乾燥剤や溶剤を加えた油ワニス、天然樹脂をエチルアルコールに溶かしたアルコールワニス、揮発性溶媒に溶かしたスピリットワニスなどがある。
割り振り

平均率音階を作成する作業。5度を2セントずつ狭めて行う。

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